前回のASEAN編に続いて今回はASEAN諸国の一つのインドネシアにフォーカスしたいと思います。インドネシアと言えば一番馴染みがあるのが「バリ島」です。自身、一度も行ったことがありませんが、日本人の観光客からも人気スポットとして有名ですね。
インドネシアの経済活動やその発展をどのように遂げているのか。取引していく上で押さえておきたいポイントはどのような事なのか。また、主要産業はどのような産業なのか、など簡単に解説していければと思います。
人口とGDP
インドネシアの一番の魅力は総人口にあります。意外と知られていませんがインドネシアの総人口は2.6億人で日本のだいたい倍の人口があります。また、世界最多のイスラム教徒人口がインドネシアで生活しています。中東の国ではなくインドネシアという所が意外ですよね。
下記は2020年のインドネシアの人口ピラミッドですが、図から見ても若年層、つまり労働人口が非常に多い事が大きな特色として挙げられます。GDPは2020年現在16位ですが、2030年頃には5位へと大きく躍進するとされています。
主要産業
インドネシアと切っても切り離せない存在パーム油ではないでしょうか。パーム油とは食用油とする他、マーガリンや石鹸などへ多岐に渡り使用されています。生産量は全世界の半分の量を生産し、ほとんどがインドネシア産です。バイオ燃料への期待も高まりその存在から目を離せません。
また、漁獲量と養殖業生産量は中国についで2位で、全世界のおよそ11%の生産量を誇ります。日本にも多くの魚介類が輸入されており、インドネシアからエビを多く輸入しています。
地理
インドネシアには多くの島が存在しています。ジャワ、スマトラ、カリマンタン(ボルネオ)、ニューギニア(パプア)。その中でも人口の2/3がジャワ島に集中しており、熱帯地域では最高の人口密度を持っています。
赤道下に面してい島々を合わせると、日本の国土面積の約5.5倍あり土地の利用価値がとても高いです。意外と知られていませんが米の生産量も多く、世界の生産量10.6%(3位)を生産しており国土の広さを生かした産業と言えるかもしれません。
特色-ハラルフード
前述しましたがインドネシアは世界最多のイスラム教徒の人口があります。したがって食品を輸出しようと考えられている方は「ハラル」に気をつけなければなりません。ハラルとはイスラム教において合法な事を指し、ハラルフードとはそのルールに乗っ取った形の食品という事になります。
例えば豚肉ですが、豚肉はイスラム世界では食べてはいけないという戒律があります。豚肉単体だけではなく、豚肉は様々なエキスや調味料に使われている事が多く、豚由来のタンパク質を原材料とした化粧品や医薬品もタブーになります。
以前、ハラル認定を受けられている食肉工場さんへ伺った事がありますが、ハラル認定をいただく事も一苦労だそうですが、加工する際に必ずメッカの方へ敬意を表してから作業を行うのだとか。。日本人からすれば不思議な光景ですが、イスラム教徒の方からすれば当然の光景といえるでしょう。
文化
バリ島は単体で雑誌が出ているほど日本人に人気の観光スポットですが、イスラムとは別に多くのヒンズー教の寺院が残されています。プランバナン寺院群はジャワ島の中心部にある世界遺産の寺院で、多くの外内問わず多くの観光者が訪れています。
インドネシア料理が食べれる所などはガイドブックに譲りますが、郷土料理の代表的なものはスパイシーなおかずと米が一皿に乗ったナシ・チャンプルだそうです。鳥肉が料理の中心のイメージがありますが、その他魚介なども。棚田で米の収穫が多い事からも、パンより米を食べる文化が中心のようです。
まとめ
1万3千の島にまたがり2.4億人の人口を抱えるインドネシアはまだまだ経済発展が続く事は間違いないでしょう。また、多くの日本人も観光へ行き、また逆に訪日客も多く、JETROの調べでは2017年では35万人の観光客が訪れたそうです。様々な宗教的な課題もあると思いますが、これから目が離せない国の一つではないでしょうか。
最後に国旗について触れてみたいと思います。インドネシアの国旗は縦に赤白と分かれています。赤が太陽で白が月を表しているとこ事ですが、日本の国旗日出ずるそのものと近い意味合いがあるのではないでしょうか。これからもお互いに協力しあい経済発展していければ素晴らしいと思います。