今回はアメリカの大統領選挙にも時として出てくる「ボストンティーパーティー」について簡単に解説致します。ボストン茶会事件とはどのような歴史背景があったか。なぜ現代でもそのフレーズが使われるのかについて触れていきたいと思います。
とても簡単に流れだけをピックアップしていくと、結果的にボストン茶会事件はアメリカ独立運動へのきっかけとなりました。アメリカの歴史では大きなターニングポイントとなりました。日本でいうところの江戸幕府〜明治維新の一つの重大事件ととらえても良いのかもしれません。
18世紀のイギリスは領土拡大と共に多くの国と戦争を繰り広げており、資金不足が課題になってました。国が得られる収入は税金ですので、当然様々な物品に課税される事となったのです。しかし、当然庶民の生活を圧迫するようになったので、やがて撤廃される事になります。しかしなぜかお茶に対する税金だけが残ったのです。
1773年、北米植民地人が起こした反英運動。イギリス東インド会社が決めた茶法に反対した庶民が、ボストン港に東インド会社のお茶を廃棄したことからその名の由来がある。結果的にアメリカの独立を加速させたアメリカの歴史の中では大きなターニングポイントになった事件です。
現代のティーパーティー運動では、2009年から始まった保守派の運動です。バラクオバマ前大統領が掲げた「大きな政府」に対する抗議を現代で茶会運動と言っているようです。由来はボストンティーパーティーですが、Taxed Enough Already(課税しすぎ)のTEAの頭文字を取って、その名前だそうです。
現代版のティーパーティーはボストン茶会事件とは違い、重課税への反対運動なので意味合いが違うと見解する方もいますが、ボストン茶会事件も元はと言えば茶税に対する運動でしたね。2020年現在では「アメリカファースト」の時代で、ティーパーティーもあまり聞かなくなりましたが、歴史は紐解いていくと面白いものです。