酒類を海外から輸入する場合-1


海外からお酒を輸入をする場合にの価格を計算する方法を解説します。

取引条件(インコタームズによる運賃負担など)により原価が変わりますが、このケースでは航空便(エアー便)で輸入する場合とします。

インコタームズについては下記にて解説してますのでご参考ください。

貿易用語解説

フランスからシャンパンを輸入

ここではフランスからシャンパンを輸入する場合をケースとします。

主にかかる経費は下記のような経費がかかります。

  • 商品代
  • 航空貨物費用(運賃)
  • 関税と酒税
  • 国内での通関費用など

商品代・運賃

この例ではシャンパンを1箱6本入とし、航空便(クーリエ配送サービス)を利用して輸入する場合としています。

シャンパンが1本あたり、€100.00とすると合計金額は€600.00となり、現在の為替レート(€=140円:2022年9月現在)で換算するとおおよそ84,000円となります。

エアー代金はその時々により変動がありますので、ここでは明記できませんが6万円と仮定します。(1本あたり1万円)

DHL便であれば、商品代、箱の大きさが分かればお見積もり概算が当社で可能です。

当社のアカウントで取り寄せご希望の場合はお問い合わせください。

商品代:€100.00 x 140円 +運賃10,000円とすると、ここまでの仕入れコストは24,000円ということになります。

関税について

シャンパン(ぶどう酒)はEUから輸入する場合無税となります。(HSコード2204.21)

参考サイト:通関士.com

https://tsukanshi.com/hscode/code/4055/

協定を結んでいるため無税となりますが、輸入する場合は書類の提出が必須になります。

書類は下記サイトにてご案内がありますので参考にしてみてください。

参考サイト:原産地規則ポータル

https://www.customs.go.jp/roo/procedure/index.htm

酒税について

少し面倒なのが酒税です。

輸入する場合酒税はどれぐらいの量を仕入れしたかによります。

参考サイト:税関HP 酒類の輸入について(カスタムアンサー)をご参照いただければと思います。

https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/kojin/3105_jr.htm

*15%又は125円/Lのうちいずれか低い税率。ただしその税率が67円/Lを下回る場合は67円/L。

と、果実酒の欄に記載があります。

詳細は下記解説に記載がありますが、輸入している量が少ないためここでは酒税は1本当たり93.75円と計算が出ました。

通関費用

さらに複雑なのがこの「通関費用」です。

「いくらですか?」と、よくお問合せを頂きますが、私たちもその都度見積もりを確認しており、

過去の実績と照らし合わせてざっくりでしか金額を申し上げておりません。

つまりは一旦商品を入れてみて軌道修正して行く形になりますが、おおよそで10万円~15万円程度経費がかかります。

これは量にあまり関係しませんので、多くを仕入れした方が優位に働きます。

まとめ

ここまで計算すると大体の「原価」が算出できます。

この場合だと、原価が49,095円となります。

€100のシャンパンを販売すると10万円ぐらいで売っているのが理解できますが、もっと経費を下げたいというのが心情だと思います。

エアー代金は仕入れする量に比例して高くなりますが、通関費用は1回当たりの費用は量が多くてもそこまで変わりません。

一番ベストな選択は船便で輸送費を抑え、ある程度の量を運んで通関費用の割振を下げるのがポイントです。


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