兵站とは?


「兵站(へいたん)」という言葉をご存知でしょうか。兵站とは現代の流通している言葉で「ロジスティクス」です。私もロジスティクスは翻訳すると物流貨物だと思っておりました。その歴史や語源を紐解いていくと「兵站」という単語の発見がありました。

兵站とは

元々は軍事的な意味合いとして使われてきた「兵站」戦時中において食料、武器弾薬を最前線へ共有することを目的とする意味です。兵站の「兵」とは読んで字の如しで兵隊を意味し、「站」とは中継地や宿場の駅などを表しています。

兵站の重要性

軍事的における3大要素というのがあり、戦略(Strategy)、戦術(Tactics)そして兵站(Logistics)となります。軍事的にも補給が絶たれると先の太平洋戦争における日本のように孤立して行きます。。

戦国時代に置いても有名な兵糧攻めがあり、物資供給や補給の研究は当時の戦国大名達にとっても重要課題であったといえます。

江戸時代では陸海を有効活用し当時の物流システムを構築しています。現代の物流の礎がこの時代に築かれたと言っても良いでしょう。また明治時代になると近代化が進み陸輸送に鉄道が加わり日本のロジスティクスが確率されて行きます。

現代のロジ

戦後、日本の復興とともに鉄道網に変わって登場したのが高速道路です。高速道路が整備されることとなり物流が貨物トラックへと進化していきます。

物流とはそもそも輸送、保管、流通加工、包装、荷役、情報を取りまとめ、元々の語源は「物的・流通」であると示唆されており、本来のロジスティクスの「コストの最小化」「付加価値の最大化」という意味合いとはズレているようです。

物流の未来

さて兵站から物流について触れてきましたが、未来への課題が有ります。大学の教育過程などで軽視されているとうことです。欧米中国ではロジスティクスを専門とする学科が多数あるのに対し、日本では数大学しかないそうです。物流(兵站)を軽視し多くの方が犠牲になった先の太平洋戦争からの学びがないといえます。

物流はコストカットの対象となるためにお金にならない…と行った理由が主たる根本的な問題のようですが、この分野の課題解決を図るべく学ぶ楽しさ、新たな市場を作るきっかけを作るのは私たち役目なのかもしれません。

参考書節

今回こちらを参考文献にさせて頂きました。本文では兵站について触れておりますが、江戸時代の物流構築の話は大変興味深く現代そして未来への物流の考え方に大きく寄与する物と思えます。ご興味がある方は是非ご一読ください。

江戸から平成まで ロジスティクスの歴史物語 苦瀬博仁著
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