商品を輸出する流れと手続きについて(雑貨品の場合)〜書類編

書類編では輸出をする際に必要となる「船積み(ふなづみ)書類」を簡単に解説してみたいと思います。

「ふなづみ」とPCやスマートフォンでタイプしても変換されない事がありますが、船積と漢字で書いてあれば「ふなづみ」と読みます。読みづらいですよね。

そして、船積書類と言えば大体が、InvoiceとPacking Listがセットになり、場合によってはBill of Landingが必要になります。他にも多数書類はありますがここでは省略します。

それぞれに役割がありますが、一体どのような役割があるのでしょうか。それをざっくり確認していきたいと思います。

Invoice…インボイス
→簡単に言えば納品伝票兼、請求書です。

  1. 日付や伝票の番号(インボス番号)記載します。
  2. お取引先様の情報を記載します。会社名、住所、電話番号など
  3. 取引条件を記載。ここでのTT Remittanceとは送金ベースという意味です。
  4. 箱に貼るケースマークの指示を記載します。
  5. 商品の詳細を記載します。日本の伝票の英語版と考えれば良いと思います。
  6. 御社ご指定の銀行口座を記載します。

日本語で翻訳されると伝票と記載される事が多いです。役割として納品書兼請求書でもあるし、輸出入の通関業務を行う際に必ず必要になる書類です。

役割はざっくりと掴んでおけば良いと思います。どちらかと大事なのは書き方なのではないかと思います。下記は実際に当社で使っているInvoiceです。

細かい説明は省略したいですが、輸入者は関税を支払う義務があり、インボイスに記載されている価格「Unit Price」を元に適正価格かどうかを税関でチェックされます。その上で商品に対するしかるべき関税をしはらう事になります。

Packing List(PL)…パッキングリスト
→簡単に言えば梱包明細です。

  1. 梱包明細を記載します。この場合同じ商品が100箱で出荷なので「1-100」と記載してあります。
  2. 合計の箱の数量を記載します。
  3. N.WとはNet Weight(ネット・ウェイト)の略称で、つまり1商品あたりの重さを記載します。

主旨は梱包明細書になります。お互いが検品作業をしやすいように作成します。また、パッキングにも輸出入の許可をもらう為に、細かい情報の書く必要があります。

パッキングリストは更に専門的になりますので、実際に当社が使っているフォーマットで解説したいと思います。

箱のサイズや重量、M3(エムスリー)などを記載する必要がありますが、港で乙仲さんから最終的に細かい情報を連絡もらえる事が多いです。

関税について上記で触れましたが、関税はご存知の通り商品によって変わります。例えば当社が扱っている「カバン」でしたら本革でしたら20%ですし、その他であれば8%になります。パッキングリストはどのような商品を輸出するのかを明記する書類になり、別途場合によってはカタログの提示を必要とされる事があります。

Bill of Landing(BL)…ビルオブランディグ(ビーエル)

最後に一番理解が難しいBL(通称ビーエル)についてです。BLとは日本語訳にすると「船荷証券」とあります。ほとんどの本にはBLとは有価証券で、本書類と引き換えに貨物を受け取れる物と、解説がありますが、言葉に馴染みが無い方にとってみれば複雑です。

BLは輸出をする際に必須書類ですが、貿易に携わる、乙仲業者さんから多くアドバイスを頂けます。大きな役割はお金の替わりにBLを使うという事です。突き詰めていけば、お金という事です。

港まで荷物がすでに届いており、現地で輸入が許可となっていてもBLがないと荷物が引き取れないという事があったりします。ただBLについては輸出する際にあまり関わらない事が多いような気がします。

乙仲さんがほとんどの業務を代行しますし、海外へ商品が行ってしまった後は貿易業務にタッチする事が少なくなるからです。もちろんケースバイケースですので、細かい条件がたくさんあります。ここでは簡単に説明する事を目的としていますので省略します。